1980年代が青春だった自分にとって、アバンギャルドやシュールな物のへ憧れは、今も強く自分に残っています。

先日、一枚のポスターを買いました。

写真の女性、エルザ・スキャパレッリ。イタリア・ローマ生まれのファッション・デザイナーです。

1930年代、40年代に最も精力的に創作活動を行なったクチュリエールとして有名です。

当時人気だった前衛芸術やシュールレアリズムを服飾に取り入れたエルザのスタイルは、ダリや、ジャン・コクトーなどにも支持され、ドレス・帽子・アクセサリー等、コラボ作品も制作されたそうです。

彼女のメゾンで修行したピエール・カルダン、ユベール・ド・ジバンシィは世界的に有名なファッションデザイナーとなりました。

スキャパレリの事は大人になってから知りましたが、20代の頃、すごく好きだったテリー・ギリアム監督の映画「未来世紀ブラジル」の中にも、この写真のハイヒール型帽子の衣装が使われていたことを覚えています。

映画の中でその帽子をかぶっていたのが主人公の母親。富裕層の典型といってもいいようなゴージャスでオプティミスト。

闇のような社会の中でも、それを全く気に留めずマイペースで、華やかな衣装と、ゴージャスな食事、愛犬さえいれば良いといった役でした。

第一次世界大戦後、スキャパレッリの洋服は、アメリカの富裕層にとてももてはやされたと言う皮肉が背景にあるかもしれません。

スキャパレリは現在もブランドとして存在していますが、やはり1930〜40年のご本人がデザインしたまるでアート作品のような洋服が好きです。

周りがなんと言おうと、

自分の好きなものを表現していく。

昔の女性の方が、精神的には自由に生きてたのかもしれませんね。

見習いたいと思う今日この頃です。

2020.04.18

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